⑪初めての反抗

LDについて書くところなので 

どうしようか 迷いましたが、

自分のために書くことにします。

よろしければ 読んでいただけますと嬉しいです・・・

 

アルバイトをしていたケーキ屋さんの

パティシエと、29歳の頃結婚しました。

年が離れていたので、

母の同意は得ることができず 

人生初めて反抗して ほぼ駆け落ちして 結婚しました。

 

仕事は肉体労働でしたが慣れていたし、

大変なレジの計算もなく、困ったことはありませんが、

その時は

 ああ~接客なんて わたしに 向いてなーい と

よく愚痴をこぼしていました。

 

でも 本当においしいものを召し上がっていただいて、

本当にくつろいでいただける空間で

お客様に喜んでいただく・・・

 

自分が良いと思うものだけを

ご提供出来る幸せを感じていました。

 

もっともっと こうしたい ああしたい・・・

そう思っていた矢先に 病気で他界。

 

自分がやりたいことは やってみたらいい

もっと 友達をつくれ・・・

 

元気なころの その言葉が

今でも・・・残っています。

 

彼は団塊の世代。

大学時代に学生運動があり中退。

政治のことなど良く知っている思想家でした。

本をよく読み 思慮深い人でした。

でも 世間知らずで お勉強ができないわたしを

みじんもバカにしなかった。

このころから わたしは 知らないことを知らないということが

自分にとってよいことが わかるようになりました。

 

彼が逝ってから17年が経とうとしていますが

彼の分まで一生懸命にいきなくちゃ!

と思ってやってきました。

 

でもこの何年かで 少し考え方が変わってきました。

一生懸命ではなく

本当の自分を生きよう、

心から愛することをしよう・・・と

 

 

末期がんの痛みで 物も言えなく苦しんでいた姿をみて、

これ以上モルヒネの量を増やすと 心臓が耐えられなくなるので

良くないですよ という言葉に逆らい

増やしてもらったすぐあとに 息を引き取りました。

これで 良かったのだと 思いこもうとしても、

彼が死んだのはわたしのせい、

ずっと自分を責め続けてきました。

 

グリーフケアを受けようかと思いました。

こんなに悲しくて辛くて

それでも 一生懸命に生きているわたしを褒めて欲しい。

きっと かわいそうにと慰めてくださるだろう、

えらかったねと褒めてくださるだろう、

少しでも楽になれるかもと そう思ったけれど、

解決する方法は 自分を見つめることしかないと思いました。

 

お人の助けを支えに、

見つめて 生きて行くうちにも

人生はいろんな 経験をさせてくれます。

傷つき傷つけながら

愛し愛されながら 

そうしていくうちに 漠然とですが、なにかが

わかってきているように思います。

 

それは 大きく言えば、相手の気持ちを考えるということ。

いろんな人と対話して

自分ではなく

相手の気持ちを知る意識を高めるということです。

 

自分らしさとは何か、

本当に求めているものはなにか、

生きること、死ぬこととはなにか、

正しいことに縛られて 生きていないだろうか・・・

型にはめず もっと肩の力を抜こう・・・

自分のハートを信じる力を感じたい・・・

そう思うことももちろん大事です。

 

だけど 私には今、自分以外の人の気持ちを理解すること

そのことがとても必要なんだと思います。